居久根(いぐね)

①プロローグ 宮城県大崎耕土 2022/11/28-30
ツアー 1日目
居久根(いぐね)
北西の方向から吹いてくる「やませ」をから住居を守るために作られている居久根は拓けた平野に恵まれたこの地方の守り神、大崎には居久根をもつ家屋は20000軒残っています。
居久根に守られた敷地内には、
馬や牛などの家畜も共に住まい、食べられる果樹や木の実、山菜が豊かに生え揃い、薬になる木まで植えられています。
となると、生物多様性も自ずと守られてくる!
つまり、戦後、慣行栽培とされた「農薬&化学肥料を多用する農業」の普及により、田畑には姿を見せなくなったハシリクモ、とんぼ、蛙が居久根に守られた空間に生き延びて居るのです。
今また、環境保護が叫ばれ、減農薬&化学肥料での栽培や有機農業に舵が切られるようになり、居久根に隠れていた「稲にとっては害虫」を退治してくれるこの生き物達が俄然、元気に生体数を増やし始めています。
田んぼの自然力の復活は、もっと大きな生き物たちの居きる場所としての地域の活力アップ!へと昇華していきます。
渡り鳥たちの冬の住みかとなる、沼の存在(かつて日本中に沼や湿地帯はありましたがほとんど埋め立てられています)と共に、居久根が守った小さな生き物たちの力がこの地域の宝となり、世界農業遺産認定へのエッセンスの一つとなっています。

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