巧みな水管理システム

①プロローグ 宮城県大崎耕土 2022/11/28-30
ツアー 2日目
大崎耕土に張り巡らされた「巧みな水管理システム」は数世紀に及ぶSDGsの真骨頂
1591年、伊達政宗公が岩出山に居城した折に整備した岩出山大堰や内川は城の外堀を築く目的だけではなく、江合川の水を農業用水として渇水がちな地域に水分を行い、後の時代長く藩政を支えていく「新田開発の出発点」として機能していきました。
江合川と鳴瀬川野流域に広がる野谷地と湿地からなるこの地域は、地形が原因で起こるこうずいや渇水、季節風やませによる冷害、西に連なる山からの強い北西風に、農産物の生産を翻弄される運命にありました。
厳しい自然条件を藩の事業として、水を通す、水を温める、水を逃がす、水を分けるという多岐にわたる農業用水整備を行いながら、農家同士が出来上がった「水管理システム」を協力して管理し(番水、契約講)、後の時代に受け渡し、後世ではまた、時代のニーズに合う形にイノベーションしてきたのです。

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