CC’Cooking 名前の由来
CC (シーシー)とは、Cultural Creatives の略。
Cultural Creatives について、説明しておこう。
Cultural Creatives
カルチュラル・クリエイティヴズ)
意訳文化創造に溢れるもの達(by Asako Yamamoto )
アメリカの社会学者ポール・H・レイと心理学者シェリー・R・アンダーソンによって提唱された、21世紀型の価値観※を持つ人々のことを指します。
彼らは、1986年から13年間にわたり10万人以上を対象に価値観調査を行い、従来の「トラディショナル(伝統主義者)」や「モダン(物質主義者)」とは異なる第三の文化的サブグループの存在を明らかにしました。
『カルチュラル・クリエイティヴズ : 異なる第三文化的サブグループ』の特徴は、
環境保護、
社会的公正、
精神的成長、
自己実現、
男女平等、
地域社会の再生、
などに強い関心を持ち、
物質的成功よりも内面的な充足、
社会的貢献
を重視する点にあります。
彼らは、
過度な消費主義、
権威主義、
から距離を置き、
自然との調和、
持続可能なライフスタイル、
を志向します。
また、政治的には、
左右のイデオロギーに属さず、
新しい価値観に基づく社会変革を、
模索するものです。
この概念は、2000年に出版された著書『The Cultural Creatives: How 50 Million People Are Changing the World』で広く知られるようになり、日本では2000年代半ばに「LOHAS(Lifestyles of Health and Sustainability)」というライフスタイルが注目される中で紹介されました。LOHASはカルチュラル・クリエイティヴズの価値観の一部を反映したものであり、環境や健康に配慮した生活を志向する人々に支持されました。
しかし、LOHAS と言う言葉は、理解しやすく、実践やすいテーマとして一人歩きし、マーケティング利用されるだけで、Cultural Creatives の本質は忘れられていきます。
カルチュラル・クリエイティヴズは、本来、社会の価値観の変化を、企業や政治、教育、地域活動など多方面において、静かに牽引する存在となることを意図しており、資本主義の限界や地球規模の課題に対する新たな応答として注目されれば、未来の社会構造を形づくる鍵となる可能性を秘めています。
※ 21世紀型の価値観とは?
急速に変化する社会や技術環境に対応するために求められる新しい人間のあり方や能力観を指します。これは教育、仕事、社会参加のすべてに関わる広範な概念で、以下のような特徴があります。
背景:VUCA時代と知識基盤社会
VUCA時代:変動性(Volatility)、不確実性(Uncertainty)、複雑性(Complexity)、曖昧性(Ambiguity)に満ちた予測困難な社会
知識基盤社会:知識や情報(Society4.0)が社会活動の基盤となり、創造力や協働力が重視される
21世紀に必要とされる能力の3層構造
能力層     内容 と具体例
基礎力  言語・数・情報(ICT)を使いこなす力
     読み書き、計算、情報リテラシー
思考力 問題発見・解決、創造、批判的思考
     論理的思考、メタ認知、適応的学習
実践力 社会的&環境保全的に価値ある答えを
     導き出す力
     協働、発信、社会的責任の感得
グローバルな価値観との接続
OECDのキー・コンピテンシー:異文化理解、協働、自己管理など
P21(米国)による4Cスキル:批判的思考(Critical Thinking)、コミュニケーション、協働、創造性

  
  
  
  
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