CC’Diet研究科健康レシピ制作応用 2022年2月課題 カルシウムバランスに留意

CC'Diet Seminar
★カルシウムとは
カルシウムは、骨や歯の材料である。そう思ってはいませんか?実はそれだけではありません。
カルシウムはすべての生命活動の中心的役割を果たしているミネラルなのです。
体内で重要な働きをするカルシウムは、骨にしっかり貯蔵されています。そして例えカルシウムを長い間食べなかったとしても、骨を溶かしてまでも濃度を保とうとするシステムが出来上がっています。
★カルシウムの分布
カルシウムはからだの中で最も多いミネラルです。
大人の場合、約1kgのカルシウムが存在するといわれ、
そのうちの99%が骨や歯に、残りの1%が血液中や細胞に存在します。
★カルシウムの働き
・骨や歯の材料となる
・イライラやストレスなどを静め、神経を安定させる
・筋肉(平滑筋を含む)の収縮に不可欠
・体内のイオンバランスを正常値に維持する
・体内の浸透圧を一定に保つ
・血液凝固促進作用
・心筋の機能を正常に保つ
・抗アレルギー作用
つまり、カルシウムはさまざまな反応の引き金になる、と理解しましょう。
カルシウムで最も重要なことは、細胞内:細胞外=1:10000という割合で
存在しているということです。
この割合が保たれることによって、ホルモンや神経伝達物質などがきちんと分泌されたり、
筋肉が鋭敏に動いたりという反応がスムーズにできています。
カルシウムはいろんな反応の引き金の役割を果たしているのです。
★カルシウムの吸収
食品から摂ったカルシウムはまず胃酸などによって溶かされ、主に小腸で吸収されます。
小腸上部の吸収には活性型ビタミンD3が必要です。こうして吸収されたカルシウムは、
いざというときに備えて骨に蓄えられていきます。
★カルシウム吸収促進因子と阻害因子
 ~CPPとカルシウム~
カルシウムを吸収するとき、小腸下部にリン酸があるとこの2つがくっついてしまい、
カルシウムが吸収されにくくなってしまいます。
CPPはこのリン酸とカルシウムがくっつく邪魔をし、カルシウムの吸収率を上げてくれます。
○カルシウム吸収に不可欠な因子
 活性型ビタミンD3、
 マグネシウム、
 胃酸、
○カルシウム吸収を促進する因子
 CPP(カゼインホスホペプタイド)、
 乳糖
○カルシウム吸収を阻害する因子
 リン酸、
 シュウ酸、
 フィチン酸、
 多量の食物繊維
★存在箇所別でのカルシウムの働き
くりかえしになりますが、
カルシウムには以下のような働きがあり、これらの働きを維持するために、
からだは何重もの工夫を凝らして、体内のカルシウムを維持しています。
骨カルシウム
○人の骨格を形成し、運動の支柱となる
○血清カルシウム濃度を維持するための貯蔵庫としての役目
   * 血清カルシウム(血液に含まれているカルシウム)
○神経や筋肉の興奮性の調節
○血液凝固因子の活性化
○骨石灰化の促進
細胞内カルシウム
○分泌の合図
(ホルモン、神経伝達物質、サイトカイン、消化酵素など)
○筋肉の収縮
○酵素活性の調節
(酵素を活性化・不活性化させる)
○細胞増殖、細胞の分化、細胞形態の維持
※細胞内カルシウムはからだの中で重要な情報を伝える役目をする
セカンドメッセンジャーとしてのはたらきもあります。

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